江戸時代の農村教育を筆子の石碑と古文書から講演

文化振興 2025年04月04日

         第1回小美玉市古文書研究会研修会で講演

 地方史研究と教育普及活動をライフワークとしている髙埜議員は、小美玉市古文書研究会の令和7年度第1回研修会において「農村教育(寺子屋・私塾)と往来物(教科書)」をテーマに講演しました。

 鹿行地方には、寺子屋や私塾に学んだ子弟たちが恩師を顕彰するために建立した「筆子塚」・「筆弟碑」等の碑が寺社や墓所に多くあるのに対して、小美玉市に少ないのは江戸中期にすでに開講していた稽医館あるいはその関係者による教育活動等が浸透していたため農民たちへの教育機会を設けていた可能性があるのではないか。

 また、筆子塚や寺子屋・私塾関係の古文書などについて、徹底した全域調査を実施した可能性も低いことから今後さらに発見される可能性があることなども示唆しました。

 古文書の分析では、常総市に遺された塚田家文書「遊雲堂 筆弟入門帳」などの古文書の分析から、私塾等においては現在の小学生世代の入門者が大半であり、男女の別なく入門し学習していたことを証明しました。

【写真:遊雲堂「慶応四年 筆弟入門帳」(塚田家文書:茨城県歴史館蔵)】

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